日本では、家に人を呼んでもてなすという機会が少ないため、ホスト(主催者)としての感覚が分かりづらいものです。
ただ、体験会やその後の本格的な教室やサロン、気軽なホームパーティーを開催する場合でも、あなたがホストとして基本的なポイントをきちんと知っておくことで、参加しているみんなにとって気持ちのよい会となります。
慣れていないうちは、準備のことだけで頭がいっぱいになってしまうこともありますが、そうなるとゲストに気を配る心の余裕がなくなってしまいます。料理やインテリアなどのおもてなしはがんばり過ぎず、少し肩の力を抜いてのぞむのもひとつの手です。
ここでは、体験会中に気をつけるポイントを押さえておきましょう。またこれは、体験会以外でも活用できる知識ですのでぜひ活用してください。
体験会中に気をつけるポイント
①参加者がリラックスできるよう心配りをする
参加者がくつろげるような雰囲気を演出することが、まずは一番大切な役割です。チャイムが鳴ったら笑顔で出迎え、参加してくれた感謝の気持ちをつたえて席に案内するようにしましょう。もし初対面の参加者の方が居る場合には自己紹介をし、あなたから積極的に打ち解けるようにしましょう。
②参加者同士が仲良くなれるように会話を積極的になげかける
参加者みんなが仲のよい友人だった場合や家族の場合は必要ありませんが、あなたを共通の友人として友人同士はあまり話した事がない、というケースもあるでしょう。
そのような場面では、友人同士の趣味や仕事の内容を知っているあなたが、積極的に友人同士を紹介して共通の話題を作るように会話を投げかけてみましょう。
共通の趣味や仕事の話があれば、それについて触れ、その後の会話がスムーズに進むような取りはからいも忘れずに。また、仲の悪い人は同時に招かないよう配慮することもポイントです。
初対面同士の人が仲良くなると、また同じメンバーで違った会を開催しようという話になることも多いのです。そうやって繋がっていくことで、あなたの活躍の場も増えていきます。
③参加者全員に目を向けるようにする
体験会の内容をどう進めていくかも大切ですが、自分のスケジュール通り進める事よりも、参加者の方に満足してもらえる会にすることのほうが大切です。そのためには参加者の方の反応に注意をむけたり、気を配るようにしましょう。
例えば、説明を終えたあとは、「何か質問はありますか?」「分からないところはありませんでししたか?」と一言確認するだけでも、質問しやすい雰囲気になります。また、アイシングクッキーなど実践をともなう体験会の場合は、うまくできない様子の方がいたら自分から「大丈夫ですか?」と声をかけるとよいでしょう。
参加者の方は、進行を止めてはいけないと気を遣ってくださって自分から声をかけられない方も意外と多くいらっしゃいます。その様子を適切に読み取っていきましょう。もちろん、最初はわからなくて当然です。ただこの意識をもって回数を重ねて行くことで、だんだんと全体に目を向けられるようになります。
④お手洗いなどのアナウンスを適度なタイミングで入れる
上でも述べたように、参加者の方は会の進行を気にして、自分からお手洗いなどを言い出すタイミングを逃していることがあります。そのようなアナウンスは、主催者のあなたから行うようにするとよいでしょう。最初に「お手洗いはあちらにありますので、ご遠慮されずにすきなタイミングでご使用ください」とお伝えしておくのもよいでしょう。
会が終わったら自分にプチお疲れ様会をしよう
慣れないうちは、会を終えると充実感とともにけっこうな疲労感を感じるものです。まずは自分を「おつかれさま」と労ってほめてあげてください。実際、あなたは人をもてなして貴重な体験を提供するという、すばらしい時間を作り上げたのです。自分にご褒美をあげてもよいでしょう。
そして、できるだけ早いタイミングで、開催した体験会の良かった点、反省点を書き出すようにします。アンケートを回収できているならそれも参考にしましょう。この振り返りがとても大切です。
このような会は、ただ回数を重ねるだけではスキルアップしていきません。スキルアップしていく方と、なんとなくの体験会だけで終わってしまう方の大きな違いは、この毎回面倒がらずに反省を振り返るかどうかです。
うまく出来た事、喜んでもらえた事は次回でも行い、うまく出来なかった点、アンケートでマイナスだったポイントは改善点を考えて次回に活かしましょう。そのような項目がわかるアンケート用紙作りもポイントの1つです。
体験会振り返り項目
- まずは自分におつかれさま!といい、ほめてあげましょう!
- 今日は終止笑顔でいられましたか?
- スケジュールを優先するために焦る事はありませんでしたか?
- 参加者の方が仲良くなれるような会話を投げかけることができましたか?
- 参加者ひとりひとりの顔を見て話せましたか?
- 質問には丁寧に回答できましたか?
- 参加者の様子を把握し、適切に対応できましたか?
- 体験会の内容は満足してもらえましたか?
- 参加者の方にこころからの感謝をもらえましたか?
- 参加者の方は次回も参加したいと感想をくれましたか?
- 体験会の内容を参加者の方は活用してくれそうですか?
- 最後は笑顔で一人一人をお見送りできましたか?
最初は、反省点ばかりで大変だと思う事もあるでしょう。しかし、改善したことは必ずその後の参加者さんの満足度や口コミで成果がでてきます。
好きを仕事にする第一歩として、自分をスキルアップさせていきましょう。


